60代を迎えると「若い頃と比べて体力が落ちてきた」「健康診断の数値が気になる」と感じる男性は少なくありません。加齢に伴い筋肉量や骨密度は自然と減少し、免疫力や集中力も低下していきます。
こうした変化を放置すると生活の質が下がるだけでなく将来的な病気リスクにもつながるため、体力や健康をサポートするサプリメントが人気です。本記事では60代男性に必要な栄養素やおすすめの成分、選び方のポイントを詳しく解説します。
【目次】
60代男性におすすめのサプリメント成分
特に60代男性に必要な成分を4つに分けて紹介します。
体力サポートに関わる成分
加齢とともにエネルギー産生力や筋肉量が低下しやすくなる60代男性にとって、体力維持をサポートするためには以下の栄養素が特に重要です。
まずたんぱく質・アミノ酸は筋肉の材料であり、筋たんぱく質の合成を促す必須アミノ酸（特にロイシン、イソロイシン、バリン＝BCAA）が欠かせません。食事だけでは不足しやすいため、プロテインや分岐鎖アミノ酸サプリメントで補うことが有効です。
たんぱく質やアミノ酸に関しては以下の記事もご覧ください。
さらに炭水化物と脂質は日常の運動エネルギー源として重要です。過度に制限せず質の良い炭水化物（全粒穀物、根菜など）と良質な脂質（魚油、オメガ3脂肪酸など）を取り入れると良いでしょう。
またビタミンB群（B1、B2、B6、B12など）は糖質・脂質・たんぱく質の代謝をサポートし、エネルギー生成効率を高めてくれる栄養素です。
またビタミンB2とB6を詳しく知りたい場合は以下の記事をご覧ください。
最後にミネラルの鉄と亜鉛は体力維持のサポートにも役立ちます。鉄は酸素を運ぶヘモグロビンの材料となり、不足すれば貧血や息切れを招くかもしれません。亜鉛は酵素反応や免疫機能にも関わります。
亜鉛に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
骨の健康に関わる成分
骨を強く保つためには、以下の成分がとくに重要です。まずカルシウムは骨や歯の主成分であり、不足すると骨強度が低下します。
次にビタミンDは腸でのカルシウム吸収を促進し、血中カルシウム濃度を適切に保つ働きがあるため、カルシウムとセットで摂ることが理想的です。さらに、マグネシウムは骨格構造の維持と骨代謝を助ける役割を果たします。
具体的には以下の記事をご覧ください。
免疫機能に関わる成分
年齢を重ねると外界からのウイルスや細菌に対する防御力（免疫力）が低下しやすくなります。そのため60代男性が意識したい免疫機能をサポートする成分は、以下の通りです。
まず食物繊維は腸内環境を整え、免疫を司る腸内免疫細胞の働きを助けます。たんぱく質も抗体や免疫細胞の材料となるため重要な栄養素です。次にビタミンA・C・E、ポリフェノールは抗酸化作用を持ち、細胞を酸化ストレスから守ることで免疫細胞の機能維持に寄与します。
さらに亜鉛は免疫応答において中心的なミネラルで、セレンは抗酸化酵素（グルタチオンペルオキシダーゼなど）の構成要素、銅やマンガンも補酵素や抗酸化酵素の働きに関与するので意識したい成分です。
ビタミンEとポリフェノールに関しては以下の記事もご覧ください。
脳機能に関わる成分
60代になると記憶力の低下、注意力の散漫、思考力の鈍化などが気になり始める方もいるかもしれません。
関連する成分例は、脳の血流を改善し記憶する機能を維持するといわれているイチョウ葉フラボノイド配糖体およびイチョウ葉テルペンラクトンや抗酸化作用による脳内のストレス軽減に寄与する可能性があるロスマリン酸、脳細胞膜の構成成分として重要なリン脂質の材料のレシチンです。
60代男性向けサプリメントの選び方
自分に合った成分がわかったところで、選び方のポイントも紹介します。
目的に合わせて選ぶ
目的別に選ぶ際は製品の成分表示を必ず確認し「目的とする成分が十分な量含まれているか」をチェックしましょう。
広告文句だけで選ぶのではなく、実際に1μgに何mg入っているかを見比べることが重要です。さらに機能性表示食品や保健機能食品の表示があるものを選ぶと一定の科学的根拠が裏づけられている可能性が高くなります。
健康状態に合わせて選ぶ
サプリメント選びでは、現在の体調、既往症、服用中の薬の有無などを踏まえて選ぶことが不可欠です。
特に60代になると高血圧、糖尿病、脂質異常症、骨粗鬆症、腎機能の低下などを抱える方も増えるため、これらの持病や薬との「相互作用（サプリメントと薬で効果が増強・減弱・副作用発現）」に注意する必要があります。
たとえばカルシウムやマグネシウム含有サプリメントは、ビスホスホネート系骨粗鬆症薬や一部の抗生物質と併用すると吸収を阻害する可能性があるので注意が必要です。サプリメントを導入する際は、現在の健康状態や薬の種類を医師や薬剤師に伝え、併用の安全性を確認してください。
継続しやすいものを選ぶ
サプリメントは良い成分がどれだけ含まれていても続けなければ意味がないため、形状、価格、品質など継続しやすさを重視して選ぶ必要があります。
まず形状（剤形）です。錠剤・カプセル・ソフトジェル・顆粒・ドリンク型などがありますが、年齢を重ねると「飲み込みにくさ」がハードルになるかもしれません。そのため小粒タイプや1日1粒タイプのもの、あるいは溶かして飲む顆粒型やドリンク型を選ぶと負担が少なく、継続しやすくなります。
次に価格（コスト）です。いくら成分が入っていても、毎月の負担が大きければ続けられなくなります。多くのサプリメントを比較する際には「1日あたりのコスト」で見比べるのが有効で、無理のない価格設定のものを選ぶことが長続きのコツです。
最後に品質です。信頼できる品質基準でつくられているものを選ぶと安心感があり、継続意欲にもつながります。
具体的には、GMP（適正製造基準）認定工場で製造されている、成分の純度・含有量が明示されている、無駄な添加物を控えている、定期購入制度で価格変動リスクをおさえている、などが見られるものを選ぶと良いでしょう。
まとめ
60代男性の健康維持には目的や健康状態に合わせて選ぶ必要があります。また飲みやすさや価格、品質にも配慮し、無理なく続けられるサプリメントを取り入れて加齢に伴う不調を予防し、日々の生活をより健やかに楽しみましょう。
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