ビタミンDは体の中で機能性たんぱく質の働きを活性化させる役割を担っており、骨や歯の発育促進に役立ちます。
ビタミンDを多く含む食品には鮭やしいたけなどがあり、日々の食事で摂りやすいビタミンですが、現代の日本人はビタミンDが不足傾向にあるようです。
この記事では、食事以外でもビタミンDが生成できる「日光浴」について紹介します。
【目次】
ビタミンDの役割とは?
ビタミンDはビタミンD2~D7の6種類あり、いずれも私たちの健康を維持するために欠かせません。
ビタミンDは、潤滑油のような役割でカルシウムとリンの吸収を手伝い、骨を丈夫にするほか、骨の形成や成長促進、免疫向上などの働きを調節してくれます。
ビタミンDが不足すると、小児ではくる病、大人では骨粗しょう症や骨軟化症など骨に関連する病気を招く恐れもあるため、予防も兼ねて年齢に適した量を摂取するよう心がけましょう。
日光でビタミンDが生成される仕組み
人は経口と体内生成の2通りでビタミンDを得ることができます。体内でビタミンDを生成するためには、日光に含まれる紫外線が必要です。
紫外線は波長の長さを示すUV-A・UV-B・UV-Cの3領域(区分)に分けられ、このうちUV-Bを浴びることで、皮ふの中で7-デヒドロコレステロールという物質からビタミンDが生成されます。
ただし、紫外線はシミ・シワ・皮ふガンなど健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、紫外線による悪影響が出始める時間とビタミンDの生成に効果的な時間を比べ、できる限り肌に影響がないように日光浴を行いましょう。
ビタミンD生成に効果的な日光浴の時間は?
厚生労働省によると、1日に必要なビタミンDの量は、0~1歳約10μg、1歳~70歳約15µg、70歳以上は約20μgと設定されています。
このうち、食事で約5.5µg摂取することを想定しているため、残りの約10µgは日光から得なければなりません。数字で見ると、摂取するビタミンDの半分以上を日光で補わなくてはならないことがわかるでしょう。
ビタミンDを生成するために必要な日光に含まれる紫外線の量は、場所や時間帯、季節によって変動します。
そのため、国立研究開発法人国立環境研究所がビタミンDと日光浴の関係についてまとめた情報を基に、以下の検証時間を参考にしましょう。
以下は、最短で摂取目安の10μgに到達するために必要な日光浴にかかる時間を、札幌・つくば・那覇で検証したデータです。
夏季(7月):札幌8分・つくば6分・那覇5分
冬季(12月):札幌139分・つくば41分・那覇14分
※検証した時間はいずれも正午
この結果は、晴天かつ顔と手の甲を露出した状態での数値のため、肌の露出した部分が多ければ短時間で良く、また日陰にいる場合はより長時間の日光浴が必要です。
この調査結果では、夏季に比べて冬季ではビタミンDを生成するために長時間を要しますが、長時間の日光浴は日焼けやシミなどの影響が懸念されるので、時間を意識して行いましょう。
同研究所の調査によると、3月のつくばにて日焼けをし始めるのは、日光浴から40分経ってからという結果がでているため、40分未満の日光浴であれば紫外線による健康被害を抑えつつ、ビタミンDの生成が可能であることがわかります。
ガラス越しの日光でもビタミンDは作れる?
室内でも窓越しに日焼けをしてしまった経験がある人もいるでしょう。実は、窓ガラスは自動ドアなどに使用されている分厚いガラスであってもUV-Aを約54%通してしまいます。そのため、室内であっても窓際にいる場合は日焼けをしてしまうのです。
しかし、ビタミンDの生成に必要なUV-Bはガラスを透過しないため、ガラス越しの日光浴ではUV-Aの影響しか受けません。
もしも屋外にでることが難しい場合には、窓やカーテンを開けて日光浴を行うようにしましょう。
ビタミンDのために日焼け止めや帽子は使わないようにすべき?
日照条件や食に恵まれた日本においてビタミンDが不足傾向となる理由には、過剰な紫外線予防や屋外活動の減少などが含まれるでしょう。
では、日々必要なビタミンDを生成し将来の健康寿命を延ばすためにも、日焼け止めや帽子はできる限り使用しないほうが良いのでしょうか。
ここでは、日焼け止めを塗った場合の日光浴効果についてと、帽子の重要性についてを説明します。
日焼け止めを塗った場合の日光浴効果
日焼け止めにはSPF値とPA分類があり、SPFはサンプロテクションファクターの略で、主にビタミンD生成に必要なUV-Bを防ぐ効果があります。
PAは保護等級のことで、4段階の+(プラス)により等級を示しています。
PAは散歩や買い物などであればPA+やPA++、屋外でのレジャーや軽い運動ではPA++やPA+++など使用するシーンに適したものを選ぶのがポイントです。
つまりSPF値が高いものほどUV-Bをカットするため、ビタミンD生成を目的とした日光浴をするときは、SPF15や30などの値が低いものを選ぶのがおすすめです。
ただし、紫外線による日焼け予防としてSPF30の日焼け止めを使用していた場合には、ビタミンDの産生が5%以下に落ちてしまうため注意しましょう。
夏季の日光浴には帽子が必要
帽子は紫外線予防の面ではなく、熱中症予防に重要です。
例えば、外気温が約30度の日に帽子をかぶらずに5分間外に出ているだけで、頭の温度は40度以上に達します。一方、帽子をかぶっている場合の頭の温度は外気温より数度高い程度です。
前述したエリアで考えたとき、夏季では札幌やつくば、那覇のいずれも外気温が30度を超える日があるため、日光浴を目的としていても外出時には必ず帽子をかぶりましょう。
手のひらだけの日光浴でもビタミンDは生成される?
実は手のひらはビタミンD生成を目的とした日光浴におすすめの部位といえます。
理由は紫外線を遮るメラニン色素にあり、日焼けの元であるメラニン色素は手のひらにあたることが少ないため、太陽に手のひらをかざすことで効率よく日光浴ができるのです。
日焼けによる肌へのダメージが気になる場合には、手のひら以外に日焼け対策を行い、手のひらに日光があたる向きでウォーキングを楽しむなど、リラックスしながら日光浴を行うのがおすすめです。
ただし、日焼け止めを手のひらで塗っている場合には、残留した日焼け止めの影響で効果が薄れる可能性があるため、必ず手を洗ってから日光浴を行うようにしましょう。
ビタミンD生成に欠かせない日光浴で健康を維持しよう!
ビタミンDは心身の健康に欠かせない大切な成分です。食で補えることはもちろん、太陽に含まれる紫外線を活用し、ビタミンDを生成できます。
紫外線は肌にダメージを与えることもありますが、日焼けが始まる前に日光浴を切り上げることでそのダメージを最小限にできるため、地域の日照条件や天候を考えながら行うのがおすすめです。
ビタミンDの側面から見たときに健康的な体をつくるためには、日光から得られるビタミンD生成量と食事から得られるビタミンDの生成量を考えて調整するのが大切です。栄養素は必要であったとしても過剰にとると体に有害に働くケースも少なくありませんので、適度な摂取が重要だからです。
そのうえでビタミンDの付加が必要だと思われたときには、普段の食事を見直すほか、健康食品や保健機能食品を活用する方法もあります。
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【出典】
・厚生労働省eJIM
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/17.html
・国立研究開発法人国立環境研究所
https://www.nies.go.jp/kanko/kankyogi/79/10-11.html
・環境省
https://www.env.go.jp/content/900410651.pdf