生姜は体を温める効果や消化促進などの効果があるといわれていますが、食べ方によっては健康に対して逆効果になる可能性があるというのをご存知ですか?
実は生姜の特徴として、生と加熱の違い、切り方の違い、新生姜との違いなどで効果が異なるのです。
そこで今回は、生姜の栄養素を確認した後、食べ方による違いや切り方による違い、新生姜との違いを併せて解説します!
【目次】
生姜の代表的な栄養素は?
一般的な生姜は「根生姜」や「ひね生姜」と呼ばれていますが、私たちが食べているのは根ではなく茎の部分にあたります。
生姜の代表的な栄養素には辛み成分の「ジンゲロール」や体を芯から温めてくれる「ショウガオール」、塩分排泄に役立つとされる「カリウム」、そのほか微量ではありますがカルシウムやマグネシウム、リン、マンガンなどが含まれています。
まずは生姜を代表する3つの栄養素の働きや、健康効果を詳しく見ていきましょう。
辛みのもと「ジンゲロール」
生姜の独特な辛みは「ジンゲロール」という成分がもとになっています。
ジンゲロールは、生の生姜の皮の部分に多く含まれており、強い殺菌効果や解熱作用、免疫細胞の活性化、コレステロール値の低下など、さまざまな健康効果が期待できます。
ジンゲロールが持つ強い殺菌効果は、食中毒菌や真菌などに効果があるため、寿司のガリやさまざまな料理に用いられてきました。
ジンゲロールは免疫細胞を活性化させる効果もあり、風邪や気管支炎などの原因となるウィルスを撃退するともいわれています。
また、解熱効果は鎮痛剤であるアスピリンの80%に及ぶといわれており、風邪で発熱した時にも有効です。
さらに、ジンゲロールには抗酸化作用があり、活性酸素を取り除く働きがあるといいます。
活性酸素を増やさないようにすることで、細胞がダメージを受けるのを防ぐため、老化防止が期待できるでしょう。
ぽかぽかのもと「ショウガオール」
生姜は加熱することで、ジンゲロールがショウガオールに変化する特性があります。
ショウガオールは血管を拡張して血行を促進させるため、血流が良くなり代謝が上がるといわれています。代謝が上がることで体が芯から温まり、冷え性を改善する効果が期待できるのです。
また、新陳代謝が活発になり発汗作用も高まるといわれています。さらに血流が良くなると体が温まるため、ひざや腰などの関節の痛みも緩和されるといいます。
生姜を加熱することによって、生の生姜とは異なる効果が生まれる点が、生姜のおもしろいところです。
むくみスッキリ「カリウム」
生姜に含まれるカリウムは、ナトリウムの排出を促す働きがあり、摂り過ぎた塩分を体外に排出しやすくしてくれます。
塩分の摂り過ぎはむくみの原因になるため、カリウムを摂ることで余分な塩分を排出し、むくみにくい状態にしてくれるでしょう。
また、カリウムは体液の酸とアルカリのバランスを維持したり、筋肉の収縮をサポートしたりといった役割もあるとされています。
カリウムは生姜のほかにも野菜に含まれているので、たとえば生姜を使った野菜炒めや根菜類の生姜汁などの組み合わせでいただくと、より多くのカリウムを摂取できるでしょう。
食べ方による違いはある?
生姜の代表的な栄養素が持つ効果を見てきましたが、生の生姜と加熱した生姜によって効果が異なることがわかりました。
ここでは生と加熱の違いに加えて、切り方による効果の違いについても確認していきましょう!
生と加熱の違い
生姜を生で食べるのと加熱して食べるのとでは期待できる効果が違うため、体の状態によっては健康に対して逆効果になってしまう場合があります。
生姜を生で食べる場合と加熱して食べる場合の注意点や、どんな人におすすめかを見ていきましょう。
生で食べる場合
生姜を生で食べる場合、ジンゲロールの作用が働くため、解熱作用や強い殺菌作用、免疫細胞の活性化やコレステロール値を下げるなどの効果が期待できます。
解熱や殺菌作用は、風邪を引き起こす病原体にも作用するため、風邪の引き始めにとるのはおすすめです。
また、食中毒菌にも作用するため、すりおろした生姜を薬味にしてお刺身などの生ものを食べる時にも良いでしょう。
一方でジンゲロールの解熱作用は体を冷やす働きがあります。そのため、冷えが気になる人には生の生姜はおすすめできません。
解熱作用の効果を活かすなら、夏の暑い日に体を冷やす目的として生の生姜を食べるのが良いでしょう。冷奴などにすりおろし生姜を乗せて食べるのも最適です。
加熱して食べる場合
生姜を加熱すると有効成分のジンゲロールがショウガオールに変わるため、生の生姜とは違う効果が期待できます。
例えば、ショウガオールは血行を促進し、体の内側から温めてくれるため、寒い日や冷え性の人は生姜を加熱して食べるのがおすすめです。
すりおろした生姜を紅茶に入れて飲めば体の芯から温まっていくのを実感できるでしょう。しかし、高熱の時に加熱した生姜をとると、体温が上がり過ぎてしまう可能性があります。
熱を下げるどころか逆効果になってしまうため、生姜湯や生姜紅茶などの加熱した生姜をとるのは控えましょう。
切り方よる違い
生姜は切り方によっても効果に違いが出てくるといわれています。
刻んだり、スライスしたり、すりおろしたり、いろいろな切り方がありますが、最も効果が出るといわれているのはすりおろした生姜です。次にみじん切り、せん切り、薄切りの順に効果が得られるとされています。
また、生姜は皮つきのまま使うのが良いとされています。なぜなら生姜の有効成分であるジンゲロールは、皮付近に多く含まれているからです。そのため、すりおろす際にも皮つきのまま使うのが良いでしょう。
加えて、すりおろした後時間が経ってから食べるよりも、すりおろした後すぐに食べる方が効果が高いといわれています。
理由は、すりおろした状態で置いておくと成分が飛んでしまうからです。それゆえ食べる直前にすりおろすのがおすすめです。
ショウガオールの効果を得たい時には、すりおろした生姜をレンジで温めて食べると良いでしょう。加熱することで有効成分がジンゲロールからショウガオールに変わり、冷え性改善などの効果が期待できます。
寒い日に体が冷えてしまった時には、すりおろして加熱した生姜を加えたホットドリンクを飲むと良いでしょう。
新生姜との違いは?
最後に、一般的な根生姜と新生姜の違いについて触れていきます。
そもそも新生姜とは、初夏頃から出回る若い根生姜のことで、一般的な根生姜のように数ヵ月間貯蔵されることなく、すぐに出荷されるのが特徴です。
見た目は皮が白っぽく、茎が赤っぽい色をしていて、みずみずしさが感じられます。新生姜は根生姜に比べて水分が多いため、可食部100gあたりの栄養価が低いといわれています。
また、水分が多いだけあって根生姜に比べて辛みが抑えられており、辛みが苦手な人でも比較的食べやすいといえるでしょう。
新生姜はみずみずしくて食感がやわらかいため、スライスして生で食べるのがおすすめです。
実はお寿司屋さんで定番のガリは、新生姜を甘酢に漬け込んだものです。お酢には生姜に含まれるジンゲロールと同じく殺菌効果があるため、生ものを食べる時の食中毒対策としても最適といえます。
ちなみに新生姜は根生姜に比べて日持ちが短いという違いもあります。しかし、新生姜を甘酢に漬け込むことで、冷蔵保存で約1年間日持ちが可能になる作り方もあるようです。
新生姜を食べるなら甘酢に漬け込み、長く楽しむのもひとつの方法です。
体の調子に合わせて生姜の有効成分を効果的にとろう!
生姜は食べ方や切り方によって、得られる健康効果に違いがあります。
今までなんとなく体に良さそうだからという理由で生姜を食べていた人は、もしかしたら十分な効果を得られていなかったかもしれません。
冷え性で悩んでいる人は、皮ごとすりおろしてレンジなどで加熱した生姜が、体を温めるのに最も効果的といえます。
今回紹介した食べ方による違いや切り方による違い、新生姜との効果の違いを参考に、体の調子にあった生姜のとり方を意識してみてはいかがでしょうか。
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