プロテインは健康や美容を意識する方にとって、食事やトレーニングのサポートとして欠かせない存在です。しかし種類も多いため「どれを選べば良いのか?」と迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ホエイ、カゼイン、ソイなど原料や製法によって異なる特性を持つプロテインの違いを理解すると、自分の目的に合ったプロテインを選べるようになるでしょう。
本記事ではプロテインの主な3種類の特徴や製法について解説します。
【目次】
プロテインの種類は多数ある!
1990年代にホエイプロテインが登場するまでは主にソイプロテイン(大豆)やカゼインプロテインが主流でしたが、ホエイプロテインが注目されたことをきっかけに、他のプロテインも世界中で流通するようになりました。
現在ではホエイプロテインの他にもエッグプロテイン(卵)やピープロテイン(エンドウ豆)、ライスプロテイン(玄米)など、動物由来や植物由来のさまざまな選択肢が登場しています。
種類が増えたことにより個々の体質や目的に合わせたプロテイン選びが可能になり、より多くの方が自分に適したプロテインを選べるようになりました。
主な3種類のプロテインの違いは原料
プロテインにはさまざまな種類がありますが、中でも代表的なのがホエイプロテイン、カゼインプロテイン、そしてソイプロテインです。
それぞれ異なる原料から作られており、特徴や効果が異なるため自分の目的に合わせた選択が重要です。原料はそれぞれ牛乳から得られる乳清、牛乳の中のカゼイン成分を抽出したもの、大豆です。
主な3種類のプロテインの特徴
ここからは前述したホエイプロテイン、カゼインプロテイン、ソイプロテインの特徴を詳しく解説します。
ホエイプロテイン
ホエイプロテインは牛乳に含まれるタンパク質の一部で、プレーンヨーグルトの上澄みにできる透明で薄い黄色の液体、いわゆる「乳清(ホエイ)」から抽出されたものです。
このホエイには必須アミノ酸が含まれており、体に必要な栄養素をバランスよく摂取できるのが特徴です。ホエイプロテインは吸収もスムーズと言われているため、運動後のタンパク質補給のサポートとして多くのアスリートや健康志向の方に選ばれています。
また飲みやすさにも定評があり、さっぱりとした味わいで、液体に溶けやすいのも嬉しいポイントです。ただし、価格がやや高いという点がデメリットで商品によってはソイプロテインとのブレンドや含有量を調整して価格面の工夫がされています。
ホエイプロテインには、製法の違いからWPC(Whey Protein Concentrate/ホエイプロテインコンセントレート)、WPI(Whey Protein Isolate/ホエイプロテインアイソレート)、WPH(Whey Protein Hydrolysate/ホエイプロテインハイドロリセート)といったタイプがあります。次の項目ではこれらの製法の違いについて詳しく見ていきましょう。
WPC製法
WPC製法または濃縮乳清タンパク質は原料となる乳清をフィルターで膜処理し、ろ過と濃縮を行う製法です。濃縮膜処理法とも呼ばれ、乳清に含まれるビタミンやミネラルを多く残せる特徴があります。
WPC製法で作られたプロテインはタンパク質含有率が約80%程度で、運動後の栄養補給や日常的なタンパク質補給として幅広く利用されています。
ただしWPC製法では乳糖が残りやすく、乳糖不耐症の方が摂取すると腹部の膨満感やお腹の張りなどの不調を感じる場合があるため、気になる方は他の製法を検討するのも良いでしょう。WPC製法のホエイプロテインは、栄養価が高く価格も比較的手頃です。
WPI製法
WPI製法または分離乳清タンパク質はWPC(ホエイプロテインコンセントレート)で抽出されたタンパク質をさらに精製した製法です。イオン交換法とも呼ばれ、イオン交換技術を用いてタンパク質以外の成分をほぼ完全に除去し、純度の高いホエイプロテインが作られます。
この結果、WPIはタンパク質含有率が約90%と非常に高くなり、乳糖(ラクトース)の含有量も極めて低いです。低乳糖性により、WPI製法で作られたホエイプロテインは乳糖が気になる方でも摂取しやすく、高濃度のタンパク質を摂取できます。
WPIは精製過程が多く、製造コストがかかるため、他のプロテインに比べてやや価格が高めとなる傾向があります。
WPH製法
WPH製法または加水分解乳清タンパク質は、ホエイプロテインを酵素で加水分解して作られる製法です。この加水分解プロセスにより、タンパク質が十数個のアミノ酸からなる「ペプチド状態」に分解され、消化・吸収の効率がさらに高まります。
WPHのホエイプロテインはタンパク質含有率が約95%と非常に高く、乳糖や脂肪分がほとんど含まれていないため、胃腸への負担も軽く抑えられます。
このため消化器系が気になる方や素早く回復が求められるアスリートにとって理想的といえるでしょう。ただし製造工程が複雑であるため、WPHは他のホエイプロテイン製法と比較して価格がやや高くなりがちです。
カゼインプロテイン
カゼインプロテインはホエイプロテインと同じく牛乳由来のタンパク質で、牛乳中のタンパク質の約80%を占める成分です。ホエイが水溶性で消化吸収が速いのに対し、カゼインは不溶性でゆっくりと吸収されるのが特徴です。
カゼインプロテインは、ゆっくりと体内に吸収されるため、ダイエット中の間食や運動をしない日のタンパク質補給、また就寝前の栄養サポートとして適しています。寝ている間も少しずつタンパク質が供給されるため、筋肉の分解を抑えたい方や減量中の方には特におすすめです。
ただし、摂取量によっては朝に胃もたれを感じる場合もあるため、適量を心がけると良いでしょう。
ソイプロテイン
ソイプロテインは、その名の通り大豆から抽出された植物性タンパク質を粉末状にしたプロテインです。大豆には良質なタンパク質が含まれており、これを効率よく摂取できるように水分や糖質、脂肪を取り除き、タンパク質比率を高めています。
ホエイプロテインやカゼインプロテインに比べて比較的価格が安価で、コストパフォーマンスが良いことも特徴です。ソイプロテインの大きなメリットはカゼインプロテインと同様に消化吸収が緩やかであるため、満腹感が持続しやすい点です。
ダイエット中の間食や食事代替としても適しており、食欲のコントロールに役立つ一方で、粉っぽさが残りやすく、他のプロテインと比べるとやや飲みづらさはあるかもしれません。
目的別にプロテインを使いこなす方法
プロテインは目的に応じて使い分けることで、より効果的に健康やボディメイクのサポートが期待できます。筋肉を増強したい方には吸収が速いホエイプロテインが、ダイエットや間食対策には吸収がゆっくりなカゼインプロテインやソイプロテインがおすすめです。
また健康維持や美容目的であれば、植物由来でイソフラボンが含まれるソイプロテインを選ぶと良いでしょう。ソイプロテインには骨や肌をサポートする成分が含まれており、ホルモンバランスの調整にも役立つかもしれません。
ただし、いずれの場合も栄養バランスのある食事が基本となってくるのでプロテインだけを摂るなど偏りのないように意識しましょう。
まとめ
プロテインにはホエイ、カゼイン、ソイといった主な種類があり、それぞれに異なる特徴と用途があります。ホエイプロテインは吸収が速く、運動後の素早い栄養補給に最適です。目的に応じてプロテインを使い分けて活用しましょう。
またプロテインだけでは足りない部分を他の食事や健康食品などからサポートするのも大切です。タンパク質に加え、亜鉛やビタミンB1、B2、B6なども摂取したい場合には「クーガのチカラ NEVA GIVA」という健康食品もおすすめです。詳しくは以下よりご確認ください。
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