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尿素窒素(BUN)とは|基準値・高い原因・低い原因・下げる食事法や食品例を解説

健康診断で「尿素窒素が高い」「尿素窒素が低い」と指摘されても、どのような状態なのかわからず不安になる方は少なくありません。

この記事では、尿素窒素とは何かをはじめ、尿素窒素の基準値、高い・低い原因、食事や生活習慣で意識したいポイントについて、わかりやすく解説します。

尿素窒素とは

尿素窒素とは

尿素窒素(BUN:Blood Urea Nitrogen)とは、食事などから摂取したたんぱく質が体内で分解・代謝される過程で生じたアンモニアが、肝臓で無害な尿素へと変換された後、その尿素に含まれる窒素を測定した値です。

健康診断では腎機能の項目として「尿素窒素」もしくは「BUN」と記載されているケースが多く、老廃物を腎臓が適切に排泄できているかを確認するための指標のひとつとして用いられます。

ただし尿素窒素が高い・低いというだけで結果を判断するのではなく、クレアチニンやeGFRなどほかの検査結果や症状も踏まえて、医師が総合的に評価することが重要です。

尿素窒素が高い原因

尿素窒素が高い原因

尿素窒素が高い場合、腎臓の機能低下だけでなく、食事や体の状態、発熱、激しい運動後、手術後などいくつかの要因が考えられます。

食事において、肉類などのたんぱく質を多く摂取した後は一時的に数値が高くなるケースも見られます。またコーヒーと尿素窒素の関係が気になる方もいますが、一般的にコーヒーを飲むこと自体が尿素窒素を高くするとは考えられていません。

そのほか、脱水状態による体内の水分量の減少や、消化管出血、心不全などによる腎臓への血流低下、腎臓のろ過機能の低下などでも尿素窒素の高値につながります。

さらに尿素窒素の数値は性別や年齢、測定する時間帯などでも変動し、特に男性や高齢者では比較的高く出る傾向があるため、何が原因かひとつに絞らずに最近の生活を振り返って原因を考察することが大切です。

尿素窒素が低い原因

尿素窒素が低い原因

尿素窒素が低い場合、たんぱく質の摂取量や体内での代謝、肝臓の働きなどが関係している可能性があります。極端な食事制限などによりたんぱく質の摂取量が不足して体内でつくられる尿素の量が減少したり、尿素をつくる肝臓で重度の肝機能障害があったりする場合も低値になる原因のひとつです。

そのほか、妊娠中の血液量の変化や、尿量が増えることで尿素窒素が排泄されやすくなる尿崩症、たんぱく質代謝に関わるビタミンB6不足なども影響します。尿素窒素が低い状態では、必ずしも症状が現れるわけではありませんので、検査値での確認が大切です。

尿素窒素の基準値

尿素窒素の基準値

尿素窒素の基準値は、一般的に8.0〜20.0mg/dL程度とされています。ただし基準値は検査機関によって多少異なるため、健康診断の結果を見る際は記載されている基準範囲を確認しましょう。

尿素窒素を下げる食事法と食品例

尿素窒素を下げる食事法と食品例

尿素窒素は食事内容や水分摂取量、体調などの影響を受けるため、日頃の食生活を見直すことが健康管理につながる場合があります。一方で腎機能や肝機能、脱水などが原因の場合、食事だけでの数値改善は難しいでしょう。

健康診断で尿素窒素の異常を指摘された場合は、自己判断でたんぱく質やカリウムなどを過度に制限せず、まずは医師の診察を受け、必要に応じて管理栄養士などの専門家の指導を受けながら、ご自身の状態に合った食事管理を行うことが大切です。

なお、尿素窒素を下げる食品という特定の食品があるわけではありません。自分の状態に合わせてエネルギーとたんぱく質、減塩などを意識し、食事全体のバランスを整えることが大切です。

その理解のうえで、ここからは一般的に食事管理で意識されるポイントを紹介します。

たんぱく質とカロリーを調整する

尿素窒素が気になる方の食事管理では、たんぱく質の摂取量を見直すとともに、十分なエネルギー(カロリー)を確保することが大切です。

たんぱく質を過剰に摂取すると、分解によって生成される尿素が増え、尿素窒素が高値となる場合がある一方で、カロリーが不足すると、体はエネルギーを補うために筋肉を分解し、結果として尿素窒素が増える場合があります。

たんぱく質とカロリーを調整する

そのため、たんぱく質を控える必要がある場合でも、ご飯、食パン、うどんなどの糖質、オリーブオイルやなたね油などの脂質を適度に取り入れ、必要なカロリーを確保することが重要です。

適切なたんぱく質量やエネルギー量は、腎機能や体格、活動量によって異なります。

塩分を調整する

尿素窒素を管理するための食事では、塩分の摂り過ぎにも注意が必要です。塩分(ナトリウム)を多く摂取すると体内に水分がたまりやすくなり、血液量が増加します。

その結果、老廃物をろ過する腎臓への負担が大きくなるため、腎機能が気になる方では減塩が基本的な食事管理とされています。一般的には、1日6g未満の摂取が目標です。

減塩を続けるコツは、塩を減らして味を薄くすることだけではありません。だしのうま味や酢などの酸味、香辛料、香味野菜(ねぎ・しょうが・しそなど)を活用すると、塩分を控えながらも満足感のある味つけにしやすくなります。

また、うま味成分を含むきのこ類や豆類などを取り入れて具材を増やすことも、自然に塩分を減らす工夫のひとつです。

塩分を調整する

カリウムを調整する

腎機能が低下している場合は、カリウムの摂取量にも注意が必要です。通常、カリウムは腎臓から尿へ排泄されますが、腎機能が低下すると体内に蓄積しやすくなり、高カリウム血症を引き起こす場合があります。高カリウム血症は重症化すると不整脈などにつながる可能性があるため注意が必要です。

カリウムは、バナナやキウイ、アボカドなどの果物、さつまいもや里芋などのいも類、かぼちゃや白菜、キャベツなどの野菜に多く含まれています。ただし、これらは健康維持に役立つほかの栄養素も含まれるため、尿素窒素が高いという理由だけで制限しすぎにも注意したい食品です。

尿素窒素を下げる生活習慣の改善ポイント

尿素窒素を下げる生活習慣の改善ポイント

尿素窒素が高いと指摘された場合は、食事だけでなく生活習慣全体を見直すことも大切です。日常生活では、適切な水分補給、ウォーキングなどの無理のない運動、十分な睡眠、禁煙、過度の飲酒を控えることなどが、健康維持の基本となります。

また、高血圧や糖尿病は腎機能に影響を及ぼす可能性があるため、血圧や血糖値の管理も重要です。

なお、腎機能が低下している方では、水分や運動量などに個別の制限が必要となる場合があります。尿素窒素だけで判断するのではなく、クレアチニンやeGFRなどの検査結果も含めて総合的に確認し、自分の状態に合った生活習慣を継続することが大切です。

まとめ

尿素窒素は腎機能だけでなく、たんぱく質の摂取量や水分不足、体調などさまざまな要因で変動する検査項目です。数値が高い・低い場合は自己判断せず、クレアチニンなどほかの検査結果も含めて医師の診断を受けてください。

個人の状況によって生活習慣改善の内容が異なりますが、一般的には日頃からバランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠など整った生活習慣の心がけが大切です。食事は特に、たんぱく質とカロリーバランス、塩分、カリウムを意識します。

ただし忙しい、料理が苦手など食事だけで必要な栄養素を十分に摂ることが難しい場合は、医師や薬剤師などの専門家に相談したうえで、自分の状態に合ったサプリメントや健康食品の活用を検討する方法もあります。

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