黒糖は古くから健康に良いとされる食品ですが、その栄養価や効果についてご存知でしょうか。この記事では、黒糖の栄養価や効果的な摂取方法について解説します。
今回の内容を参考に、黒糖を取り入れて健康な生活を送りましょう。
【目次】
黒糖含む糖の栄養価比較
黒糖の栄養価が高いかどうか調べるために、文部科学省の日本食品標準成分表の値を参考に、8種類の糖を比較してみました。※1
糖の種類 | 黒砂糖 | 和三盆糖 | 上白糖 |
---|---|---|---|
エネルギー (kcal) | 53 | 59 | 59 |
糖質 (g) | 13.5 | 14.9 | 14.9 |
カリウム (mg) | 170 | 21 | 0.0 |
カルシウム (mg) | 36 | 4 | 0.0 |
マグネシウム (mg) | 5 | 3 | 0.0 |
リン (mg) | 5 | 2 | 0.0 |
鉄 (mg) | 0.7 | 0.1 | 0.0 |
ビタミンB6 (mg) | 0.11 | 0.01 | 0.0 |
葉酸 (μg) | 2 | 0.0 | 0.0 |
パントテン酸 (mg) | 0.21 | 0.06 | 0.0 |
ビオチン (μg) | 5.1 | 0.1 | 0.0 |
※大さじ1杯(15g)あたり
糖の種類 | 三温糖 | グラニュー糖 | 白ざら糖 |
---|---|---|---|
エネルギー (kcal) | 59 | 59 | 59 |
糖質 (g) | 14.9 | 15 | 15 |
カリウム (mg) | 2 | 0.0 | 0.0 |
カルシウム (mg) | 1 | 0.0 | 0.0 |
マグネシウム (mg) | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
リン (mg) | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
鉄 (mg) | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
ビタミンB6 (mg) | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
葉酸 (μg) | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
パントテン酸 (mg) | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
ビオチン (μg) | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
※大さじ1杯(15g)あたり
糖の種類 | 中ざら糖 | はちみつ |
---|---|---|
エネルギー (kcal) | 59 | 49 |
糖質 (g) | 15 | 12.3 |
カリウム (mg) | 0.0 | 10 |
カルシウム (mg) | 0.0 | 1 |
マグネシウム (mg) | 0.0 | 0.0 |
リン (mg) | 0.0 | 1 |
鉄 (mg) | 0.0 | 0.0 |
ビタミンB6 (mg) | 0.0 | 0.0 |
葉酸 (μg) | 0.0 | 1 |
パントテン酸 (mg) | 0.0 | 0.02 |
ビオチン (μg) | 0.0 | 0.1 |
※大さじ1杯(15g)あたり
比較すると、黒砂糖がほかの糖よりも多種多様な栄養素を含むことが一目瞭然です。ただし、エネルギーはあまり変わりませんので、食べ過ぎには注意が必要です。
黒糖が体に良いといわれる理由
黒糖が体に良いといわれる理由は、一般的な白砂糖よりも含有されているミネラルやビタミンの種類が多く、抗酸化力があるためと考えられます。
1つ目のミネラルやビタミンの種類が多い点に関しては、前述の通りです。2つ目の抗酸化力に関しては、11種類の糖類の抗酸化を比較した研究において、黒糖は著しい抗酸化作用があるといわれているためです。※2
また黒糖には独特の風味とコクがあります。完成した料理やお菓子作りにも風味とコクを与えるため、食事の満足度が高まり、「美味しい」と心も満たされるでしょう。
黒糖に含まれている栄養素の働き
以下では、黒糖に含まれている一般的な栄養素の働きについて解説していきます。
カリウム
カリウムは体内の水分や浸透圧のバランスを調節し、血圧を正常に保つ働きがあります。具体的にはナトリウムとのバランスを保ち、高血圧や心臓病のリスクを低減する働きです。
また、カリウムは筋肉の収縮や神経の伝達にも不可欠です。不足すると不整脈や精神障害、筋無力症などにもつながるので注意しましょう。日本人の食事摂取基準(2020年版)における1日の目標量は女性2,600mg以上、男性3,000mg以上で、WHOガイドラインにおいては男女ともに3,510mgが基準です。※3
カルシウム
カルシウムは骨や歯の形成と強化に必要な栄養素として知られていますが、筋肉の収縮や神経伝達、血液凝固などでも必要とされています。
日本人の食事摂取基準(2020年版)における1日の推奨量は女性650mg、男性800mgです。
※4 カルシウムの吸収率を上げるためには、ビタミンDの摂取も意識しましょう。
マグネシウム
マグネシウムは体内で300以上の酵素反応に関与し、神経伝達や筋肉の収縮・緩和、体温の調整など、多種多様な生理機能に必要な栄養素です。またマグネシウムはカルシウムとのバランスを保つことで骨の健康をサポートし、骨粗鬆症の予防にも役立ちます。
マグネシウムが不足すると、不整脈や高血圧、筋肉のけいれん、抑うつ傾向が生じます。食事からマグネシウムの過剰症が起こることはないといわれていますが、サプリから摂取している方は注意が必要です。
リン
リンは体内の細胞や組織、骨などの構成要素の一部として必要なミネラルです。細胞のエネルギー代謝に不可欠であり、ATPやDNA、RNAなどの核酸や細胞膜の構成要素としても機能します。また加工食品を多く摂取するとリンの過剰摂取につながり、カルシウムの吸収を阻害する可能性もあるため注意しましょう。
鉄
黒糖には鉄が含まれており、非ヘム鉄と呼ばれる形で存在します。鉄は体内でヘモグロビンやミオグロビンなどの血液成分や筋肉中の酸素輸送・貯蔵に不可欠です。不足すると鉄欠乏性貧血や疲労感などの健康問題を引き起こします。
またビタミンCと一緒に摂取することで鉄の吸収率が向上するため、柑橘類や野菜などのビタミンCを含む食品と摂取しましょう。
ビタミンB6
ビタミンB6は体内でアミノ酸やたんぱく質の代謝に不可欠な栄養素であり、神経伝達物質の合成や血液中のホモシステイン濃度の調節などにも関与します。不足すると貧血や神経障害、皮膚炎などが起こる可能性があります。
日本人の食事摂取基準(2020年版)における1日の推奨量は女性1.1mg、男性1.4mgです。※4
パントテン酸
パントテン酸はビタミンB群の一つであり、主にエネルギー代謝に関与しています。アセチルCoAやアシルCoAなどの形で存在し、糖質、脂質、たんぱく質などの栄養素を体内でエネルギーに変換する過程に不可欠です。
パントテン酸が不足すると、副腎障害や頭痛、疲労、不眠などを引き起こします。日本人の食事摂取基準(2020年版)における1日の目安量は女性5mg、男性5〜6mgです。※4
ビオチン
ビオチンはビタミンB群の一つであり、体内で糖質や脂質、たんぱく質などの栄養素をエネルギーに変換する代謝に不可欠な栄養素です。
不足すると皮膚の乾燥やかゆみ、顔面蒼白、吐き気、むかつき、食欲不振などが起こる可能性があります。日本人の食事摂取基準(2020年版)における1日の目安量は男女ともに50μgです。※4
健康になるための黒糖の効果的な食べ方
黒糖はいつも利用している砂糖類の代わりに使うのがおすすめです。同じ量が良いでしょう。ミネラルやビタミンが含まれているからといって取り過ぎると糖質の過剰摂取につながり肥満や糖尿病の原因になる可能性もあるためです。
食べ方としてたとえば、朝食のシリアルやオートミール、ヨーグルトに黒糖を大さじ1杯かけると朝から適度なエネルギーと同時にミネラルの補給が可能です。さらに、サラダや野菜や海藻入りのスープを添えられると栄養バランスが整います。
黒糖を食べ過ぎるとどうなる
黒糖は栄養価が高く健康に良いとされていますが、食べ過ぎると肥満や糖尿病、むし歯の原因になったり、エネルギーの過剰摂取から体重増加につながったりするリスクがあります。
美味しいのでどんどん食べてしまいますが、食べる量を調整しながらビタミン、ミネラルも同時に摂取することを心がけましょう。
適度に黒糖を食べて、健康になろう!
黒糖は豊富な栄養素を含み、健康に良いとされています。カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラル、ビタミンB6やビオチンなどのビタミンが含まれており、体にさまざまな影響をもたらします。
しかし、過剰な摂取は血糖値の上昇や体重増加、歯の健康問題などのリスクを引き起こす可能性があるので、適切な量で摂取しましょう。
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【出典】
※1 文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
※2 Nippon Shokuhin Kogyo Gakkaishi Vol. 28, No.6 , 303~308 (1981)|黒糖の抗酸化性について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk1962/28/6/28_6_303/_pdf/-char/ja
※3 厚生労働省|e-ヘルスネット|カリウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html#:~:text=%E3%80%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AE%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E6%91%82%E5%8F%96,%E3%82%92%E6%8E%A8%E5%A5%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
※4 厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf