健康的な主食として人気の「そば」。日本人にとってなじみ深い食材ですが、麺類なので糖質量が気になる方も少なくありません。特に健康診断の結果が気になり始めた方やダイエットのために糖質制限を意識している方にとって、そばが本当に体に良いのかは大切なポイントです。
本記事では、そばの栄養素や糖質量をうどん・ご飯・パンなどの主食と比較しながら、そばが健康的といわれる理由やダイエットに役立つ食べ方をわかりやすく解説していきます。
【目次】
そばのエネルギーと栄養素

そばは穀物のなかでも栄養素が多種多様に含まれている食材です。主な栄養素を以下で紹介します。
| 栄養素 | 糖質量 (生、100gあたりの値) |
|---|---|
| エネルギー | 271kcal |
| たんぱく質 | 9.8g |
| ビタミンB1 | 0.19mg |
| ビタミンB2 | 0.09mg |
| カリウム | 160mg |
| マグネシウム | 65mg |
| リン | 170mg |
※引用:文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
そばは低糖質?主食で比較

上記よりそばは含有する栄養素の種類が多いとわかりましたが、気になる糖質はどうなのでしょうか。よく食べられている主食と比較してみましょう。
うどんやパスタなど麺類と比較
そばの糖質量は100gあたり23.1gで、うどん(20.3g)よりやや高めですが、パスタ(29.2g)や中華めん(26.4g)、そうめん(24.9g)と比べると少なめです。
さらに注目すべきは食物繊維の量で、そば(2.9g)はうどん(1.3g)やそうめん(0.9g)に対して倍以上、中華めんやパスタと同程度の数値となっています。
糖質量だけを見れば「そばよりうどんが低い」と思われがちですが、血糖値の上昇をおさえたり腸内環境を整えたりする点では、そばの方が有利といえるでしょう。

| 食品名 | 糖質(g) | 食物繊維(g) |
|---|---|---|
| そば | 23.1 | 2.9* |
| うどん | 20.3 | 1.3* |
| そうめん・ひやむぎ | 24.9 | 0.9 |
| 中華めん | 26.4 | 2.8* |
| マカロニ・スパゲッティ | 29.2 | 2.9* |
※すべて100g、ゆでの値
※糖質は炭水化物と食物繊維の差で算出
※*はAOAC法
※引用:文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
白米やパンなど麺類以外の主食と比較
そばの糖質量は100gあたり23.1gで、精白米(77.1g)や食パン(42.2g)と比べると格段に低くおさえられています。特に白米は糖質量が突出しており、そばのおよそ3倍以上です。ダイエットや血糖値管理を考える場合、この差は大きなメリットとなります。
一方で食物繊維を見ると、そばは2.9gと精白米(0.5g)より圧倒的に多いです。食パンは4.2gとやや多めですが、糖質が高いためトータルでのバランスを考えるとそばの方が優秀といえるでしょう。
| 食品名 | 糖質(g) | 食物繊維(g) |
|---|---|---|
| そば | 23.1 | 2.9* |
| 精白米 | 77.1 | 0.5 |
| 食パン | 42.2 | 4.2* |
※すべて100g、ゆでの値
※糖質は炭水化物と食物繊維の差で算出
※*はAOAC法
※引用:文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
そばが健康的といわれる理由

そばの栄養素の含有量の違いは、どのような「健康面のメリット」につながるのでしょうか。4つの観点から解説していきます。
GI値が低い
そばは食後の血糖値が急上昇しにくい「低GI食品」に分類されるのが大きな特徴です。GI値とは食後の血糖値の上がりやすさを示す指数で、通常「55以下」が低GIとされます。そばのGI値は54程度と評価されることが多く、これはうどんや白米に比べて明らかに低い数値です。
たとえば、うどんのGI値は85、白米は88であるのに対し、そばは54と低いので、その分血糖値への影響が穏やかと考えられます。このため、そばはダイエット中や血糖コントロールが気になる方にとって主食として優れた選択肢といえるでしょう。
ルチンが含まれている
そばはポリフェノールの一種である「ルチン」を含む数少ない穀物の一つです。そばのなかでもルチンの含有量が多いとされる「韃靼(だったん)そば」では、普通のそばの約100倍以上にも達するといわれています。
ルチンには毛細血管の透過性に働きかけて血管をサポートしたり、抗酸化作用が強く体内の酸化ストレスの抑制したりなどの働きが注目されており、健康を意識する方にはおすすめです。
そばは健康志向の方にとって効率よくルチンを取り入れられる主食として優れた選択肢といえるでしょう。
穀物のなかでは高いアミノ酸価
そばは、たんぱく質の質を評価する「アミノ酸スコア」が高めの穀類です。たとえば、そば粉のアミノ酸スコアは精白米の65に対して100、鶏卵を100とした場合にはそばは85と牛乳に近い高い数値を示します。
バランスの良い必須アミノ酸が含まれていると体内で利用されやすく、筋肉の修復や代謝をサポートを効率的にしてくれるでしょう。

アミノ酸スコアについては以下の記事を参考にしてください。
https://www.marine-bio.co.jp/amino-acid/article23/
また、そばにはリジンやアルギニンなど成長期や筋トレにも重要なアミノ酸が含まれています。こうした点から、そばはダイエット中や健康管理中でもたんぱく質をしっかり摂りたい方にもおすすめです。
高たんぱく質源
そばは主要な主食のなかでもたんぱく質の含有バランスが良く「高たんぱく質源」として注目されます。生そば100gあたりのたんぱく質は9.8g*で、精白米(6.1g)*や食パン(8.9g)*より多いです。
一方、乾麺状態の含有量はもっと高く100gあたり14g*に達する例もあり、特に「韃靼(だったん)そば」は高たんぱくで注目されています。
*参考:文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
健康的なそばの食べ方

最後に、この健康的なそばを無理なく日々の食事に取り入れる場合、どのように意識すれば良いのかを紹介します。
2:8そばよりも10割そば
ダイエットや健康を意識するなら、そば粉100%の「十割そば」が強くおすすめです。そば本来の香りや風味が濃厚なだけでなく、栄養価も高く、特にポリフェノールのルチンは二八そばより多く含まれているといわれています。
また小麦粉を加えない分、血糖値の上昇がより緩やかでGI値への負荷をおさえたい方にもおすすめです。
十割そばはその繊細な構成ゆえに茹でやすさや口当たりの観点では二八より難しさもある一方で、ダイエットや健康を重視するなら、十割そば選びは理にかなった選択といえるでしょう。パッケージでルチンやたんぱく質含有量も確認すれば、さらに効果的なそば選びが可能となります。
つけつゆは手づくりで
そばをより健康的に楽しむなら市販のめんつゆを使うのではなく、手づくりのつけつゆがおすすめです。市販品は糖分や塩分などが多く、摂り過ぎると糖質・ナトリウム過多になるリスクがあります。

一方で昆布や鰹節、椎茸などから丁寧に出汁を取って醤油やみりんを調整すれば、ナチュラルで味わい深く、そばの風味を引き立てながら塩分控えめのつゆの完成です。
さらに具だくさんのつけ汁にすると野菜やきのこ、たんぱく質源(鶏肉や豆腐など)を一緒に摂取でき、満足感と栄養バランスを両立できます。自家製つけつゆなら調味料の量や素材を調整してダイエット中でも安心して味わえる工夫が可能です。
副菜は天ぷらよりもサラダ
そばをよりヘルシーに楽しむなら、油たっぷりの天ぷらよりも野菜たっぷりのサラダが断然おすすめです。天ぷらは揚げ油によってカロリーと脂質が高まりがちですが、サラダや和え物はビタミン・ミネラル・食物繊維が多いだけでなく、カロリーをおさえながらも満足感を保てます。
たとえば鶏むね肉のサラダや豆腐・ゆで卵をトッピングしたサラダそばは、たんぱく質を補いつつ、栄養バランスを整える理想的な副菜です。
さらに大根おろしや小松菜、きのこなどの野菜を組み合わせることで、そば単品では不足しがちな栄養素も補え、ダイエット中にも満足できる一皿に仕上がります。
まとめ
そばは糖質が控えめで食物繊維やたんぱく質も多い健康的な主食です。GI値が低く、ルチンなど独自の栄養素も含まれるため、ダイエットや生活習慣病予防にも向いています。主食をそばに置き換え、副菜やつゆを工夫することで、より効果的に健康的な食生活を実現できるでしょう。














