健康や美容に関心を持つ方の間で注目されているオルニチン。特に「しじみ」の含有成分としてお馴染みですが、一体どのような物質なのでしょうか。
本記事ではオルニチンの基本的な知識からその働き、含まれている食材、摂取方法、推奨される摂取量などについて詳しく解説します。これを読めば日常生活でオルニチンを効果的に取り入れる方法がわかり、健康生活への一歩となるでしょう。
【目次】
オルニチンとは
オルニチンはアミノ酸の一種であり、体内で合成される非必須アミノ酸に分類されます。必ずしも食事から摂取する必要がないアミノ酸ですが、オルニチンは体のさまざまな機能をサポートする役割を持っているので、健康維持のためには十分な量を摂取したいところです。
オルニチンの働き
次に、オルニチンの働きをみていきましょう。女性、男性関わらず、健康維持に大切な働きをしてくれます。
アンモニアを解毒する
オルニチンの働きの中で特に重要なのが、体内でのアンモニアの解毒です。アンモニアは、たんぱく質の代謝過程で生成される有害な副産物であり、体内に蓄積すると毒性を持つため速やかに処理する必要があります。ここで活躍するのがオルニチンです。
肝臓ではアンモニアを尿素に変換する尿素サイクル(またはオルニチンサイクル)が行われています。このサイクルはオルニチンが中心となってアンモニアを無害な尿素に変換し、最終的に体外に排出する一連の化学反応です。
オルニチンはまず、アンモニアの化学反応で合成したカルバモイルリン酸と結合してシトルリンを形成します。次にシトルリンがアスパラギン酸と反応してアルギノコハク酸を経てアルギニンに変換され、最終的に尿素が生成されるといった機序です。
尿素は腎臓を通じて尿として排出されるため、体内のアンモニア濃度を安全なレベルに保っています。肝臓が正常に機能し、体内のアンモニア濃度が上昇するのを防ぐには、尿素サイクルをスムーズに行うのが重要です。
肝機能が低下している場合や過度なたんぱく質摂取がある場合にはアンモニアの解毒が追いつかず体に悪影響を及ぼす可能性があるので、オルニチンの摂取により、このサイクルをサポートして肝臓の負担を軽減すると考えられるでしょう。
成長ホルモンの分泌を促進する
成長ホルモンとは体の成長や細胞の修復、脂肪の代謝など生理機能に関与する重要なホルモンです。特に成人では筋肉の増強や脂肪燃焼、骨の強化をサポートします。成長ホルモンは主に脳の下垂体から分泌され、その分泌量は加齢とともに減少するため、増えるに越したことはありません。
そこで役立つ可能性があるのが、オルニチンです。ある研究によると、オルニチンの摂取により運動時に成長ホルモンの分泌増加が期待できるといわれています。間接的にサポートできる働きが増えるので、オルニチンの摂取は大切です。
創傷治癒に関わる
創傷治癒とはコラーゲンの合成促進、免疫系の改善、ポリアミン合成促進、成長ホルモンの分泌などを通じて体が損傷を修復し、正常な機能と構造を回復することをいいます。創傷治癒に関わるポリアミン合成促進の過程において不可欠な成分がオルニチンです。
またオルニチンは前述の通り成長ホルモンの分泌を促進し、細胞の増殖と再生を助ける働きもあります。
疲労を軽減する
現代社会では多くの方が日常的なストレスや過剰な労働によって疲労感を感じており、体だけでなく精神的にも影響を与え、生活の質を低下させる原因となります。疲労軽減のサポートをする働きがあるのが、オルニチンです。
また前述した疲労感を引き起こすとされるアンモニアの解毒作用や運動後の筋肉の回復や細胞の修復に必要な成長ホルモンの分泌を促進する作用によって、疲労感を軽減してくれると考えられます。
オルニチンとアルギニンの違い
オルニチンとアルギニンはどちらもアミノ酸で、前述の通り尿素サイクルにおいて相互に変換される関係にあります。異なる点は大きく2つです。
・必須アミノ酸かどうか
オルニチンもアルギニンも非必須アミノ酸であり体内で合成されますが、アルギニンは特に成長期の子どもや病気の時には体内で十分に合成されないため食事からの摂取が必要です。
・働き
オルニチンの主な役割は成長ホルモンの分泌促進、アンモニアの解毒、疲労軽減、創傷治癒の促進などですが、アルギニンは血管拡張を促進し血流を改善する作用や免疫機能の強化、創傷治癒のサポートです。
オルニチンの摂取方法
ではオルニチンの恩恵を受けるためには、どのように取り入れれば良いのでしょうか。食べ物から摂る場合とサプリメントから摂る場合とで解説します。
食べ物から摂る
オルニチンを効果的に摂取するためには、オルニチンを含む食品を日常の食事からバランスよく取り入れましょう。
まず有名な食べ物として、しじみがあります。しじみ汁やしじみを使ったパスタ、しじみのだしを使った煮物などの料理で摂取が可能です。
またブナシメジやシイタケなどのきのこ類にもオルニチンが含まれています。ブナシメジのバター醤油炒めやシイタケの素焼きなど簡単な調理で美味しくいただけるので、ぜひお試しください。
サプリメントから摂る
オルニチンを効果的に摂取するためのもう一つの方法として、サプリメントの利用があります。食事から必要な栄養素を摂取できない場合に、サプリメントを使って手軽で効率的に摂取できる方法です。
オルニチンのサプリメントはカプセルや粉末、タブレットなど様々な形態で市販されています。サプリメントを選ぶ際には品質や成分の確認が重要です。信頼できるメーカーから購入し、必要な成分が適切に含まれているかを確認しましょう。
サプリメントを摂取する際には、他の栄養素とのバランスも考慮します。オルニチンだけでなくビタミンやミネラル、他のアミノ酸もバランスよく摂取すると全体的に健康の土台づくりに役立つでしょう。
オルニチンの摂取量
オルニチンの摂取量は厚生労働省の食事摂取基準には定められていません。オルニチン研究会によると400〜800mg/日が目安量ですが、個人の体質やサプリメントの製品に記載されている推奨量などを参考にして自分に合った量を摂取すると良いでしょう。
オルニチンを取り過ぎるとどうなる/副作用について
オルニチンを取り過ぎると胃腸の不快感や腹痛、下痢などの消化器系に症状が現れたり肝機能に影響を与えたりといった副作用が発生する可能性があります。体が過剰なオルニチンを処理しきれず、消化器系や肝臓に負担をかけるためです。
さらに成長ホルモンの分泌を促進する働きがあるため、ホルモンバランスに影響を与える可能性も考えられます。持病のある方やアルコール摂取が多い方は特に医師に相談してから摂取しましょう。
まとめ
オルニチンはアンモニアの解毒、成長ホルモンの分泌促進、創傷治癒の促進、疲労軽減など、さまざまな健康効果が期待できるアミノ酸です。食事からの摂取ではしじみやきのこ類などがありますが、サプリメントも便利な選択肢となるでしょう。ただしサプリメントの場合は過剰摂取には注意してください。
またオルニチンをサプリメントから摂取する選択肢として、「クーガのチカラ NEVA GIVA」があります。「クーガのチカラ NEVA GIVA」は1日6粒を目安に摂取する錠剤状のサプリメントで、携帯しやすくどこでも摂取できる仕様です。
オルニチン以外にも亜鉛やビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6など健康や美容をサポートしてくれる栄養成分が含まれています。まずは一度、お試しください。
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